上田憲二郎建築事務所は30年以上の経験をもつ建築設計事務所です。

[建築の計画]

建築主の仕事

 
１．なぜ新しい建物が必要なのですか

この建物を使うのはご自分です。なぜ新しい建物を計画することになったのかを、もう一度まとめてみてください。
今の建物にはどこに問題があるのでしょうか。色々な事が絡み合ってることでしょう。何が問題か列記してみましょう。

何が問題かはっきりと分らない状態ではまだ機は熟してはいないかもしれません。どこに問題があるのか、なぜそれが問題かを字や表にして見ると、絡んだものが少しずつ明快になって、どんな建物が必要かが分ってくるでしょう。
ひょっとすると新築しなくても別の解決方法があるかもしれません。

当事務所は、建築を企画設計し、必要な事務手続きを代行し、工事中は監理を行い、出来上がるまでお手伝いをいたします。竣工後もご相談ください。


2. どんな建物が欲しいのですか、注文をすることが建築主の仕事です。注文によって計画が始まります。

建物の形ではなく利用のスタイルをうまく伝えてください。まず会社のイメージをお聞かせ下さい。
運営方針、社是、社風、社員気質、製品やサービスの内容、他社との違い、地球環境について、社外・社内の微妙な関係、近い将来の展望、客の概要、そしてこの建物についての必要条件のかずかず。

このようなお話や敷地の条件から触発されて、建物の形がぼんやりと見えてきます。そのぼんやりが、作業の時間と共に少しずつ建物として成熟していくのです。もちろん気に入った建物の写真や、映画のシーン、あの建物のあの部分といった事も教えてください。また、あの建物のここが嫌いなど、ダメなものも大変参考になります。

しかし、これから作ろうとしているのは、今までに見たことがない建物です。よその建物ではなく、自分のための建物なのです。欲しいものを充分に伝えてください。最後には建築という形のあるものになるのですが、最初から形が示されると、こちらもその範囲内で考えてしましがちです。最初は空間のイメージや、考え方、使い方を伝えていただいたほうが、設計者は動きやすいものです。


3. 工事が始まれば変更はできません

工事が始まった後での変更は非常に困難です。最近の建築基準法では変更申請が非常に困難です。
法規はクリアしても、途中の変更は、壊して、処分して、新しい部材を合わせてから、やっとはじめに戻ることになりますから、費用が倍以上かかります。

手順が逆になるから作業もうまくはいきません。一度つくったものを壊すので、職人の士気も下がってしまいがちです。工事が始まれば、もう変更は出来ないと考えてください。着工する前に、十分に意見を述べ、設計図に意図が反映され、工事契約に網羅されていることが大事です。


4．資金の準備

予算と、建物の広さや質には関連があります。もちろん予算は多いほうが選択の自由度が増します。資金の準備がどこまで可能かは、できるだけ早く教えてください。希望される建物の内容と資金には差があるかもしれないからです。

建築工事費には建物のほかに、舗装や植木、門塀などの外構工事費が必要です。
さらに業務のための機器類、コンピューターや電話設備、コピー機、家具什器、車輌、設計監理費、税金、印紙代、登記費用、電気電話水道ガスなどの引き込み手数料なども必要になります。

これらの工事費以外の費用は工事費の２０％以上になりますし、工事中の予測できない出費（例えば、自然災害・地下埋設物処理・近隣への補償など）を考えると、さらに１０％程度の予備費もあったほうが安心です。

総予算から、これらを引いた残りが建築工事費と言えます。なお、当然の事ですが、大きく複雑な建物ほど毎月の維持費も必要です。 　
逆に、この建物にいくら投資すべきかは試算されているでしょうか。将来の収益試算から適正な投資額を見極めてみてください。検討事項は複雑に絡み合うことでしょう。いくら要るのか⇆いくら掛けるのかのバランスが重要ですね。


5. 敷地の準備

敷地の登記は終わっていますか。測量図はありますか。隣地との境界ははっきりしていますか。
道路の立会いは終わっていますか。地盤調査はできていますか。

実は、敷地の準備は確実にはできていない状態がかなり多いのです。敷地がまだ入手できていない場合は、選定や都市計画上の規制などについて、調査やアドバイスもいたします。

設計の発注、敷地と資金の準備は建築主の３大仕事です。


6. 建てると何が変わるでしょうか

客が、取り扱い商品が、業務がどのように変わるか考えてみましょう。
誰がどこに居れば良いか、ここからどこまで見えるか、連絡方法は、などなど、建築主としての眼で設計図を隅々まで検討して下さい。

今までの方法を変えるほうが良いところ、変えないほうが良いところを見極めてください。


7. 工事中の対策

工事中はどこで業務を行うか、仮店舗や倉庫、宿舎、電話など、工事中の対応方法について、十分な準備が必要です。
スタッフの処遇も重要です。他の建物への一時移転の場合は、機械装置類の移転の方法も検討しなければなりません。
電気、電話、警報機などの切り替え日時、営業許可なども関連します。


8. ものの整理と新しい計画

新しい建物に引っ越すときは、物の整理に良い機会です。
まず、今ある物を全てリストアップされることをお勧めします。業務のための機器、家具、電話システムなど。

そのなかで、重複しているもの、不足しているもの、使えないもの、使わないものを全員でチェックし、不要となったものはこの際、思い切って処分する必要があります。今は物の処分に費用がかかる時代です。

新しい建物での人の動きや物の動き、営業方法、事務ファイリングシステム、電話やコンピューターの使い方などなど、考え直してみましょう。新しく購入する機器だけではなく、今後の社会変化に対応できる商品開発や組織まで計画し直してみるよい機会です。


9. 工業製品との違い

建築は一品生産です。莫大な開発費を投じ、大規模工場で製品監理の下に作られる自動車産業とは作られかたが大きく異なります。自動車と比べると、建築は非常に大きなもので地面に固定されています。長期にわたって使われます。

地域との密接な関係があります。法規、設備、近隣関係などを考えると、工業多量生産品である車、テレビ、冷蔵庫などとは非常に違うものであることがお分り頂けるでしょう。 　

建築は、ご注文に応じて一つの建物だけのために設計し、色々な職人がこの建物だけのために現場で作り上げていくものです。使用する材料や部品は一般市場にあるものか、手作りで一品だけを作るものです。

職人の個性もあります。だから、建物毎、部品毎に精度は異なります。
時には雨漏れもあります、ドアが閉まらなくなったりもします。

しかし全体を取り替えることは不可能です。その部分を修理しながら永く使い続けるという事が、工業製品とは一番異なることなのです。


10. 魂をいれる

建物という物理的なハコを作るのは外部の人間にもできますが、夢を乗せ、魂をいれる事は、建築主だけの仕事です。
５年後、１０年後にどうなっているでしょうか。社会も変わっていることでしょう。

建物だけから言えることは、その年数ぶん古くなるということです。時が経つにつれ、修理や改造が必要になります。
建物が必要十分な機能を発揮するためには、建物に魂をいれるというような精神的な思いも必要になるのです。

掃除や樹木の手入れ、看板に錆が出ていないか等気をつけていれば、一つずつのならすぐに手当ができます。
それが、業務の繁栄を表します。新築時にはスタッフの気持ちも一新し、盛り上がりますが、その後もその気持ちが外にも見えるぐらい輝いているためには、建物の持ち主がどう使っていくかに懸かっています。

建築事務所の仕事

以下は一般的な仕事の手順の概要です。設計は急ぐこともできますが、やはり十分な打ち合わせの時間が必要です。最初の打合せから建物が竣工するまでに多くは１年～３年ほどかかっています。

当事務所が建築計画の上で重要と考えていること

　建築の計画には決まった型があるわけではありません。一つの建物を特注で作るのですから、建築主の考え方や、用途、
社会環境次第でまったく異なったものが出来あがります。我々も常に一定の考え方で設計をしているわけではありませんが、
いくつかのことに関しては気をつけながら作業をしています。そのいくつかを１０のキーワードにして述べてみます。

 
-１ドラマ性 　
　建築は造形物です。彫刻のように見る人にとって空間の緊張感や重さ、軽さ、といった感覚が生まれます。
そこには、時間の限定は無くとも、音楽や物語の世界のようなドラマ性も表現されます。

毎日の生活も一つのドラマであり、人間の生活する空間はその舞台であると言えます。ショッピングセンターや劇場などは、今後ますます空間のドラマ性が求められるでしょうし、事務所や作業所でさえ、毎日の活動の満足感が問題になり、それが会社のアイデンティティを設定し、売上にも響きます。

このようにドラマ性というキーワードは、建築の社会的存在感や営業戦略にはますます重要になっていくだろうと思います。

-２光と色　
　ドラマティックな空間の演出に最も効果があり、最も重要なものは、光の効果です。光は、明るいところを作るだけでなく、暗いところとの対比が演出の効果を高くします。

明るい家であっても、何処かには薄暗いところができるものです。そこをただ暗い困ったところにしてしまうのではなく、意識して明るさの演出に使いたいと思います。昼と夜ではあかりの位置が違い、明るさも違います。
人工光では人工光の面白さを、太陽の自然光では季節や時間、天候などの楽しみを活かした設計をしたいと考えます。

　色彩は、材料を越えて建物の印象を大きく左右するものです。安い材料も色の使い方によってコストを感じさせないようにすることもできるし、また高価な材料でも色の使い方によっては下品になったりもします。

色は単独では意味のないものです。並んだ色たちの組合せが、建物全体の印象となるのです。出来るだけ材料の持つ本来の色を使いながら、気持ちの良い色の組合せを心がけたいと思います。また、出来るだけ少ない色数で最大の効果をあげる色彩計画をしたいものです。

-３材料と空間
　日本では、昔から床柱には桑、天井には屋久杉、柱には檜の柾目などと、使用した材料によって、建物の格付けをする伝統がありましたが、平面計画や、各部デザインについては表現する言葉もありませんでした。

日光東照宮に代表されるような過剰な装飾性を喜ぶところもあります。これらは貴族や豪商のステイタスシンボルでしたから、一般庶民の物ではないことが憧れとなって、今日にまで伝わっているのでしょう。

しかし、材料が高級なものでも、他との組合せや、生活感との食い違いがあったりするとアンバランスで下品になりかねない危険性もあります。逆に、昔の町屋や農家には、余分な物の少ない分だけ構造や機能の美が純粋に表現されて、その力強さは現代建築にも通ずるものがあります。
　
材料はそれだけである種の存在感を持っているものですが、材料の質感に負けないほどの空間を作ることも大切です。私は、いかに少ない材料で建築の空間を作れるかと言う事に興味を持っています。少ない材料を少ない仕上げで建築としてまとめるのは難しいことですが、少ないからこそ表現は明快になるし、品を良くし、さらに工費は安くなります。

現実には、室内にはいろいろな形や色のものが置かれ、いろいろな服を着た人間が動くのです。
その背景となる天井や壁や床は、あまり多くの言葉を語らず、なかの人が主人公になったドラマを包み込み、背景として意識下に演出する空間を作りたいと思います。

-４日常の美
　日本建築が昔から持っていた「日常の美」ともいえる感覚を大切にしたいと思います。
端正さ、使いやすさ、健全な人間の気持ちに近い空間感覚です。西洋貴族の屋敷のような過度に審美的だったり、趣味性の高い材料にこだわったりするのではなく、民家に見られるような素材への愛着、合理性、普通の人の感覚、作り手が見えるような、余分なもののない力強さを出せたらと考えます。

このような日常の美のなかで生活が出来れば、優雅で平和ではないでしょうか。

-５構造
　非常に大きな空間や、重そうな材料を見上げるとき、だれでもその重さや力の流れを無意識のうちに感じ取っているものです。肥後の石橋で名高い霊台橋や通潤橋などを見れば、石が積み重なって空にアーチの空間を作っています。

ただ純粋に石のアーチ構造があるだけなのに感動的です。石の重さに対抗する構造が、その重さを両岸で受けとめた安定感、沢山の石を切り揃えて積み上げた人々の労働する姿まで思い浮かぶからでしょうか。

重さをどう支えているか、力はどこに伝わっていくのかはっきりとはわからなくても、構造が空間を軽く見せたり、重く見せたりする建築の表現の重要な要素なのです。

木造、鉄骨造などと言うのは、重さを支える骨組の材料を示します。
防水の構造とか断熱の構造というときは、その性能を発揮するための材料の組み合わせ方の事です。

構造力学上は、力の伝わり方によって、ラーメン構造、トラス構造、剛構造、免震構造など多くの分類もあります。
このように、構造と言う言葉は使う分野で意味が異なります。

-６耐久性
　建築の単価を年単位で考えてみるのは如何でしょうか。
長持ちする建物なら、年当りの単価は安いということになります。

十分な構造耐力、防水、壊れにくい機材等を使用し、汚れに強い材料を採用するなど、多くの先人達が考えてきたことでした。店舗やオフィスなどでは、構造的な耐久性限度が来る前に、デザインの陳腐化、設備の革新、用途の社会的変化などによって改装は定期的に行われます。

構造耐力、各室面積、天井高さなどの基本的な構成に余裕が無いと、設備の取り替えや内装の模様替えもやりにくくなります。精密に計画すればするほど、１０年もすると実情に合わなくなることが多くなっています。

最近では細かく用途を限定すればするほどその傾向は大きいようです。計画は単純に、各室はやや大きめに、万事ゆとりをもってややおおまかに、計画されているほうが、将来の変更に融通が利き、改造もやりやすいのです。

機能を限定的に計画された建物は、当座の便利は良くても長い建築寿命のなかでは変更がきかなくなりがちです。
修繕、改造のしやすさ、使い勝手の融通性は耐久性にとって重要だと思います。

建物の構造的寿命は補修さえ適当であれば十分に長いものですが、機械設備の寿命は７～１５年程度のものが殆どです。空調機やボイラーなどの大型設備でも１０年から２０年の間には必ず入れ替えが必要になります。

新しい機械も開発されます。このように、今は分らない将来の変化に対応するには、空間に余裕があり、シンプルで、動力に頼らない、昔ながらのいわばローテックな方法が将来も邪魔にならず、結局耐久性があることになります。

また、社会的な変化に対して陳腐化するのは、その建物自体の存在感の足りない場合に起こります。
構造的耐久性と社会的耐久性は必ずしも同じではありません。

-７熱環境の設計
　熊本は夏の蒸し暑さ、冬の寒さ共に厳しい所ですが、昔から多くの人が住んできたように比較的暮らしやすい気候です。しかし、夏の暑さは大変なものですから、新築される殆どの建物には冷暖房設備を設けるようになりました。

人工的に快適な室内が作れるようになった分、昔からの方法は忘れ去られようとしています。
換気は少ないほうが熱効率は良くなるので、部屋の空気は昔より汚れた状態になっています。

高気密で暖かい部屋は、白蟻やゴキブリにとっても快適です。
空気の移動があれば、風によって、空調機なしでもある程度の涼しさは得られるものです。

南の庇を出す、西からの風を入れる、上に熱を逃がすような昔ながらの方法は今でも役に立ちます。
それらに、建物の方位、屋根勾配、窓の配置を工夫し、庭木、断熱材、気密サッシ、カーテンなどを利用することで、何も特別な機械を使う必要なく年間のほとんどの期間を快適に過ごせるのです（パッシブ方式と呼んでいます）。

また、積極的に太陽熱や光などの自然エネルギーを取り入れた計画をすることもできます（アクティブ方式）。
ただし、環境によっては、太陽の動き、天候などに左右されるので、希望する温度や環境が得られないこともあるし、使用される側にもそれなりの知識と運転の手間は必要です。

また、少々費用もかかり、間取りも考慮が必要ですから、過大な期待は禁物ですが、ご希望の場合は色々な方法をご提案できます。窓の開け方、カーテンの使い方、樹木の配置、水やりなどの工夫で、太陽熱を取り入れたり、入らないようにしたりすれば、それだけでも相当の効果があります。

-８敷地の性格
　建物は不動産と言われるように、敷地から動かせないものです。敷地の性格を読むことから設計が始まります。
敷地の形、広さ、方位、道路、高さ、隣の家、樹木、水路、法規制、地盤強度、水害などの来歴、社会環境、将来の変化予想などなど考えることはさまざまです。

町なかと郊外、広い敷地と狭い敷地では設計の方針はまったく違います。
時代によって社会は変わり、町の性格も変わっていきますが、建物は簡単には替えられません。
周囲に良い影響を与えるような、社会の変化に対して余裕のある計画をめざします。

-９法規
　建築には非常に多くの法規制があります。その一つひとつをクリヤーしなければ、建物は建てられません。
地域の中での社会生活がある以上、避けられない事です。その手続きをするだけで、非常な労力を要するため、法規のクリヤーが出来ただけでも、もう設計が終わったような気分になってしまうくらいです。

2007年から特にいろんな法規が増え、手続きが非常に煩雑になりました。法規を遵守しながら、良い建物を作ることはますます難しくなりましたが、めげずに頑張ります。

-１０程よい空間
　設計に当っては多くのことが求められます。それらの条件を生かしながら、そこで行われる人の行動を想像し、程よく気持ちの良い空間を造りたいと思っています。

出来るだけ伸びやかで広がりの感じられる空間をめざします。ある種の狭さや窮屈さが必要な部屋もあります。
書斎や作業スペースなどでは手を伸ばせば何にでも届くほうが使いやすいし、囲まれているほうが落ち着く場合もあります。広すぎず狭すぎないその用途にあった程よい空間を捜したいと考えます。

工事費のめやす

工事費はいくらくらいかかるのでしょうか。建物の程度・内容によって大きく変わります。
注文される建物の広さ、天井の高さ、構造仕上げや設備の程度などで大きく変わるのです。普通いくらとは言えません。

しかし、いくら掛けるか予算を立てなければならないでしょう。その時よく使われるのは、目安として、広さを単位にする方法、即ち坪単価です。

これは建物が完成してから総工費を面積で割ったものですから、階段やトイレ、浴室のように工事費が掛かる空間と、納戸や倉庫のように安い部分との平均と言えます。

エレベーターや空調機のように一つの設備が非常に高額となる設備もあります
。広さに平均単価を掛けた単純な数字ですが、一つの参考資料としては使えるでしょう。
さらに計画の内容を細分化して合計すると、少しは精度が上がります。以下は、その目安としての数字です。



その他、地下室、ピロティー、家具、浄化槽、排水先、看板、敷地の特殊な条件など多くの要因によって、平均坪単価は増減するのです。

当事務所では、坪あたり３０万から２００万と幅広い工事費の建物を作って来ました。最近では坪当たり６０万から８０万程度が多いようです。

坪単価が３０万以下の場合は、構造と屋根外壁の費用でいっぱいになりますが、これも割切りかたでは面白いものです。
設備や仕上げの選択がある程度自由になるのは坪８０万以上で、坪１００万を越えれば選択の幅はより広がります。

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